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先日「DTMで飯が食いたい。アリアナ・グランデに曲を提供したい。」

というかなり前のめりな欲求を丸出しにした若者(男子)から相談をうけた。

そして、色々話を聞いていくうちに、俺はその熱意さえあれば、必ず飯が夢は叶う!と太鼓判を押した。

俺はそこに必要であろう(もっとも俺が思いつく限りの)ロードマップを一緒に考えることにした。まず、彼に既にあるものは、なかなか優れた音感と、先入観のない耳。そして熱意。

そして足りない物。それは、楽曲の分析力。制作道具の知識。それから自分の売り込み方。それらを最短期間で習得するためのアイデア。

これらを約2時間で説明した。

もちろんそれは全て目次である。当然俺はアリアナ・グランデに楽曲を提供するZEDDやWEEKNDなどには遠く及ばないセンスや腕しか持ち合わせてはいないが、長年そういったクリエイターやプロデューサーがどのようにして、その地位を築いたのかは研究していた。

たとえば、どういう教育を受けていたか。どういう音楽活動をしていたか。どんな楽器を弾けるのか。どんなツールを使うのか。デビューしてからどのようにして大物に楽曲提供するまでになったか。これらは、やはり最初に知るべきことだとおもう。


しかし、右も左もわからないし、先駆者は国内にはいないし、いたとしても会えないのでひたすら雑誌やインターネットで検索し続けるしかないのが現状だ。

それを続けていても、芽が出ずに疲れて辞めてしまうこともあるだろう。そこでもう一つ大きなヒントをあげるとすると、それは既に成功しているミュージシャンに会える機会があったら、なるだけあったほうがいい。ということだ。

俺は若いときに、とある海外の有名DJ&クリエイターが来日したときに、野外フェスだったのだが、バックステージに忍び込んで、その人をみつけ英語で話しかけてみた。

「あなたは、どのようにして、今の地位を築いたのですか?俺がそうなるためにはどうすればいいんですか?」

と。そうすると彼はこう言った。

「JUST KEEP PLAYING」(ただやりづつけろ)

きっと彼もやり続けたのだと思う。俺はその言葉を糧にした。どんなに上手い人も、苦労してそのサウンドを出せるようになっているという事が、感じられる名言だと思った。