楽器が上手いやつにありがちなのが、コピーは上手だけど、オリジナルがクソみたいなやつがいる。これについて語っていこう。

まず、そいつ自信のモチベーションが、コピーが大好きなのであれば何も問題がない。プロの曲を弾けるようになる。または打ち込みで再現するのはメチャクチャ楽しい。達成感もある。

しかし、オリジナル曲を作る。というのはもっと根源的な表現欲求がないとうまくいかない。またコピーしているアーティストに傾倒しすぎていると、いざ自分の曲を作ろうと思った時に、そのクオリティの差に気が滅入る。

俺は中学生の時にギターを始めて、スラッシュメタル、特にメガデスのコピーばっかりしていた。当時地元には速弾きができる中学生がほぼ、いなかったので高校に行く頃にはバンドをやってそこそこモテたり、一目置かれた。

それは俺にとっては大きな成功体験だった。さらにギターの腕を磨こうと思った。よりバンドもテクニカルな曲をコピーしていった。

俺はMTRを買って、ドラムを打ち込んでコピーした曲を録音したりしていた。しかしオリジナルを作ろうと思ったのは、あるきっかけがあってからだ。

それはバンドのメンバーの友人のKというやつが作ったオリジナル曲群に圧倒されたからだ。彼は楽器は下手だが、ビジョンがあって、そのビジョンをバンドのメンバーに伝え、次々とオリジナルを録音していったのだ。それらは今聞いてもオリジナリティにあふれているし、その内容はまさに俺らの抱える怒りを表現していた。

また彼は、作詞のセンスがあり自分の世界観があった。彼は俺らの誰よりも音楽に詳しくて、特にプログレの作詞の世界観に造詣が深かった。

そんな彼に俺は嫉妬した。

俺はメガデスのコピーをやっていてもメガデスになれない。と悟ってバンドを解散させて、東京に移り住み、自作曲を作り始めた。そしてそれは長い道のりの始まりでもあった。自分の曲の形ができるまでに5年はかかったと思う。その間あらゆる実験をした。

このブログに書いてある説教じみた話は大抵その中で見つけた答えだ。

コピーばかりやっていたやつは、それはそれで武器になる。ただし、根源的なもの。つまり己自信。アイデンティティというやつがないと、オリジナルというのは成立しない。

お前らも誰かに啓発されるべきだ。