
DTMは動画で学べと言い続けて早4年?俺も気になる教材があったので、今、買ってみている。ダッチトランス界の大御所、アーミン・バン・ブーレンのマスタークラスだ。このマスタークラスというサイトでは、ミュージシャン以外にもハリウッド俳優やポーカーのチャンピオン、有名料理人などが動画教材を出していて、それが1本1万そこらで見れるというのだから、いい時代になったものだ。アーミンバンブーレンに関しては、最近のEDMファンでも知ってる人はいるだろうけれど、EDMが発明されるもっと前から、それこそTiestoらと同時期に世界の指折りのDJとして活躍した人なわけだ。俺はこの辺の人たちが結構好きで、今でもEDMのフェスに出ているのがすごいなと思っている。
まぁ、それはよいとして、このマスタークラス。とんでもなく質の高い教材だと思った。画質はテレビ番組並みだし、構成もよく練られている。まだ初めの方のチャプターだから、このあと何をおしえてくれるのか非常に楽しみである。
見ていて、いきなり笑ったのが、アーミンバンブーレンは、全然楽器できないことだ。メロディの着想に関してのチャプターでキーボードを適当に弾くシーンがあるのだが、あきらかにこの動画のために必死に練習したな。とわかるレベルのエリックサティのジムノペディを弾く姿に爆笑。ただし、俺はそれをバカにしているわけではない。これでいいのだ。彼は鍵盤のスキルよりももっと大事なことを説明していた。
そして、さらに驚いたのが、適当に弾いたアルペジオをLOGICで必死に編集して(決して手際がいいように見えない)そこそこの形になったら、「じゃ、ちょっと相棒呼ぶから」といって、鍵盤得意なやつをスタジオに呼んで、そいつに今作ったアルペジオを「これどう思う?」って聞かせるのであった。そして、その相方は「あーここいいね。でも、ここをもっとこうしたらいいかもしれない。」と鍵盤をサラッと弾いてアレンジしていくのである!?そして、アルペジオはみるみるよくなっていく。うおー。こういうの見せるんだ・・・・・。って、バンブーレン全然作ってなくない??バンちゃんの作ったフレーズが中学生レベルだとしたら、相棒の作るフレーズは音大卒レベルに聞こえるのであったw
そう。これがすべての答えなのである。これを公開しているだけでも、この教材に1万払う価値があったと俺は思った。
つまり、彼ほどの超人気DJになれば、うなるほど金があるわけで、アレンジャーを雇って、ここもっとよくならないかな?という感じに相談してアルバムを作っていけばいいのである。そして大事なのは、その音大出のアレンジャーに的確な指示を出すことなのだ。
人気DJなんてのは、大抵、音楽理論もしらないし、(教材の中で知らない方がいい。とも言っている。バンちゃんかっけぇ。)鍵盤弾けないはずのに、なんでこんな凝ったアルバムつくれるんだ?ってのは昔DJ SASHAのアルバム聞いた時も思ったが
(このファースト以降は、オリジナルは影を潜めリミックスアルバムばかりになっていった。)
よくよく考えてみれば、最高のプラグインは人間なのである。そこそこ金出していれば、雇えるのである。なるほどねぇ。というわけで、人気DJの名前で売ってる音源は、必ずしも本人が全てを作っているわけではないのだよ。ということを、ちゃんと教えてくれたマスタークラスに感謝したい。
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