
俺は劇場版AKIRAが大好きでもう何度も見ている。ただ映画館でみるのは2度めだ。1度目も公開当時ではない。96年くらいにカナダで英語吹き替え版を見た。それ以降はもっぱらDVDやNetflixで見ている。AKIRAは定期的に見て感動するものだが、何が感動するのだろうか。シンプルに言うとそれは、独特のサイバーパンク感もあるが、何より少年漫画の土台で超能力などのニューエイジ思想をかなりおもしろく表現していることにあると思う。(ニューエイジ思想については俺なんかよりも岡田斗司夫とかのほうがわかりやすいのでそっちを見てくれ)AKIRAの謎を解き明かす系の解釈はyoutubeにもあるし、そういうストーリーを読み解く面白さもあるが、やっぱりAKIRAはひとつの体験としての完成度が高いとあらためて思った。あれは完全にアトラクションだ。IMAXで見たら体験の度合いがさらに増した。もう何度も見ているので、セリフのタイミングや音の出るタイミングすべて覚えてしまっているので、もう全体を通して、俺からしたら一つの覚えゲーみたいになっている。そういうAKIRAをMVとしても見れるし、視覚の快楽としても捉えられる。また、最近はやってるレトロフューチャー的視点からも楽しむこともできる。例えば春木屋のテレビをザッピングしているときに、出てくるアイドルが中性的な声なのも未来感ある。実際まだそういうのは現れてない。それから最近流行ってる「世界線」というキーワードこそ出てこないが、「未来は僕たちが選べる」っていうのはそれのさきがけな気がする。それからこの世界線には液晶画面や携帯、タブレットはまだ出てこないが、テレビのアスペクト比が16:9なのは今回気がついて、あらためて驚いた。大友さんは未来見てきたんじゃないか?って思う。AKIRAはコミック版のアニメ化が噂されているが、いくつかの懸念点がある。①CGだけはやめてほしい②今あの絵コンテ描けるのか?③芸能山城組はまだ使えるのか?(前にライブ見たけど演奏がドヘタ)④そもそもやる必要あるのか?⑤未来を修正(携帯だしたり)されるのも怖い。と、ハリウッドのしょーもないホワイトウォッシュリメイクはやってもどうでもいいけれど、大友自身の新作ですら、正直怖いものがある。Netflixが100億出しても、だめなものしかできそうにない。と、今回のIMAXレーザー版を見てあらためてそう思った。大友克洋というのは手塚治虫のように多作ではない。一生に一つだけ名作を生むタイプの男だと俺は思っている。(スチームボーイとか俺はそんな好きじゃない)だからこそ、セルフリメイクするのかもしれないが、正直やめたほうがいいと思う。
これ見て思い出したけれど、結構音イジってたんだな。たしかにセリフの聞き取れやすさが違って、モブキャラのセリフも聞き取れた。それからトランジェンドもイジってたり、前回のブルーレイ版から高周波を意図的に足してたりしてたんだな。なんか本当にリミックスしてんだな。ただ、オープニングの太鼓のところは原音のノイズが目立った。声優の座談会で、そういえばこのアニメはプレスコ式といってセリフを先に録音して、絵をあとから合わせて作っていたことを思い出した。ケイの声の人が悲鳴がどうこうっていってるのって、金田がナンパしてるところの悲鳴だとおもうけれど、あれは今でも変な演技だと思う。ただ普通のアニメと同じ反応じゃないから、AKIRAの特別感が出ている。
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趣味あいますね。本当AKIRAは自分のなかで聖書のような存在で、あれに全ての生きるヒントが書かれていると勝手に思っています。