ベースの出ないTB-303?

Bad Gear - Novation Bass Station - Bassless TB-303???

この回の結論

オリジナルの Novation Bass Station はもちろんクラシック。アシッドを想定して設計されているが、スクウェルチなリードも延々と出せる。とはいえ批判派の言い分も分かる — 操作系はとにかく触りにくいし、もっと万能なフィルターは他にいくらでもある。モノシンセ大好き人間で、理屈の上では Bass Station が好きなのに、実際のセットアップではほとんど使わなかった。Novation ファンよ、コメント欄で自分を八つ裂きにしないでほしい。大人なんだから「意見が合わない」で済ませられるはずだ。自分にはどうしても一次元的で無機質な音に聞こえるし、音作り中に中で何が起きているかの情報量なら DX7 のほうがまだマシまである。それでもこの小さなラックシンセを手放すことはたぶん一生ない。

何を喋っているか

  1. 世界一嫌われたオーディオ機材の番組へようこそ。今回はオリジナルの Novation Bass Station。鍵盤版は Novation の記念すべき第2号製品で、その前が Yamaha QY10 用の MIDI キーボード MM-10 だった。
  2. 「実は QY10 を持っている。半年休みを取ってあの呪われた VHS カセットの操作方法をようやく理解できたら、理想的な Bad Gear ネタになる」。発売は1993年、TB-303 の代わりを誰もが欲しがっていた時期で、頭に「アシッド」が付くジャンルが軒並み流行っていたから。今回扱うラック版はその1年後に登場。
  3. 90年代前半はデジタルシンセ天下だったので、Bass Station の登場はかなり振り向かせたし、リアルタイムでツマミを回すというルネサンスの号砲になった。MIDI と CV、フィルター入力、そして「不安になるほどグラグラする」ノブが18個。ただ触っていると常にもっと欲しくなるし、例えば KORG microKORG にある値表示の LED が無いのが不満。
  4. 音色は保存できる。「DCO は本物のアナログオシレーターと呼べるのかどうか、コメント欄でぜひ議論してくれ」。オシレーターは2基で、303系にしては例外的にチューニングの選択肢が広い。LFO、独立した2系統のエンベロープ、意外に複雑なモジュレーションセクション、フィルターは12dB/24dB 切り替え。派生として Super Bass Station、Bass Station II、プラグイン版まで出た。
  5. ネットで Bass Station の T シャツまで見かけた。オリジナルの相場は「あなたが好む西側主要通貨で200〜400単位」。自分は10年以上前に150ユーロで買った。大半の所有者は満足しているが、「このシンセは名前負けしている」と主張する声のでかい少数派もいる。冒頭のイントロ曲で既に鳴っていた通り、仕事はきっちりこなす。
  6. 「Bass Station にはベースが無い」という話がやたら出回っているので、そこに真実があるのか確かめる。デモ演奏。
  7. 実演の結論として、Bass Station は間違いなく空気を動かせる。もちろんレゾナンスを上げれば低域は落ちるが、そもそも TB-303 の系譜のシンセの話をしているのだから当然。303 とエフェクターは相性がいいので、このラックがどれだけペダルに寛容か試す。
  8. ペダルを通したデモ。
  9. ディレイとの相性は非常に良い。ただ合うディストーションを見つけるのに苦労し、結局 思い入れがあるという理由だけで BOSS Metal Zone を選んだ。それ以外は外部エフェクトをかなりよく受け止める。次はプラグインで盛って、Bass Station だけのシンセウェイブを作る。
  10. プラグインを足したインスト演奏。そのまま Verdict へ。
  11. Verdict: クラシックなのは間違いない。アシッド前提の設計だがスクウェルチなリードも出せる。ただし批判派の言い分も分かる — 操作系はとにかく触りにくく、もっと万能なフィルターは他にある。モノシンセ好きで理屈の上では好きなのに、自分のセットアップではろくに使わなかった。「Novation ファンよ、コメントで八つ裂きにしないでくれ。大人なんだから意見が合わないことに合意できるはずだ」。音はどうしても一次元的で無機質に聞こえる
  12. 「音作り中に内部で何が起きているかの情報量なら、DX7 のほうがまだ多いまである」。それでもこの小さなラックシンセを手放すことはたぶん一生ない。最後に高評価・チャンネル登録と、次に見たい機材のコメント募集。