Arturia DrumBrute Impact

Bad Gear - Arturia Drumbrute Impact

この回の結論

2台の DrumBrute はどちらもよく設計され、機能も豊富で音は独特だ。ただ初代はどれだけ好きになろうとしても自分の曲に馴染ませられなかった。Impact の音は好きだ。一見より制限されているのに、スイートスポットは広い。パンチがあって、山ほど処理をかけなくてもミックスに収まる。とはいえ欠点がないわけではない。ベロシティが2段階しかないのは最悪、スネアは癖物、トムは機会損失、そしてカウベルに何をやったかについては聞くな。で、俺にもう1台ドラムマシンが必要か? もちろん必要だ。

何を喋っているか

  1. 世界で最も嫌われたオーディオ機材の番組へようこそ。初代 Arturia DrumBrute の回はこのチャンネルで最も観られた動画のひとつであり、同時に最も文句を食らった回でもある。理由は「あの楽器がまったく好きになれなかった数少ない機会」だったから。「まあ、理由はご存知の通り」。
  2. 今回はその弟分、より痩せてコンパクトな DrumBrute Impact。2018年のフルアナログ機で、単に初代を削っただけではなく Arturia は音の大半を作り直し、カウベルまで追加した。興味が湧いてきた。
  3. 一見して Impact は Las Vegas モードのチェック項目を全部埋めている。空力デザイン、BeatStep Pro 譲りの洗練されたシーケンサー、バックライト付きの滑らかなラバーボタン、多機能なタッチストリップ。ノブの感触は良く、ガタつきもごくわずか。初代のほぼ象徴的だったあの部分 (字幕は "sep"、Steiner-Parker フィルターと思われる) が恋しくなるかはまだ分からないが、Impact の10ボイスは一通り揃っている。
  4. 音の紹介。キックはパンチのあるものからブーミーなものまで。スネア1はトーナルな「ブループ」系、スネア2はノイズのカタログ的な音で、クラシックなエレクトロ味とクラップまで入っている。
  5. きわめてアナログなハイハットは独自のキャラを持つ。トムは2つあるのにチャンネルもコントロールも1系統だけで、正直やや期待外れ。シンバルの音は大好き。そしていじれないカウベルと共生している。アナログ FM セクションは素晴らしく、非常に多彩。
  6. FM 音源は自分の好きなドラムマシンのひとつ、Electribe ER-1 を思い出させる。各ドラムチャンネルは Color パラメーターでグローバルにもステップ単位でも変化させられる。効き方はボイスによって大きく違い、お気に入りは前述のクラップと FM シンセのピッチエンベロープ。
  7. パラメーターロック / モーションレコーディング / 好きなオートメーション用語をここに入れろ、に慣れている人はガッカリするかもしれない。シーケンサーで動かせるのは Color 設定だけ。他は見たままが全てで、MIDI メッセージでも変更できない。タッチストリップはループ的なフィルに効く。
  8. ドラムロールやトラップ系ハイハットの打ち込みにも使える。Arturia のシーケンサーが高評価なのには理由がある。最大64ステップのパターン長、スイングとランダムはグローバルにもトラック単位にも適用可能、クオンタイズなし録音もある。
  9. 「ポリリズムとポリメーターの違いについて、コメント欄での活発な議論を楽しみにしている」。本物のベロシティがないのは不満で、内蔵シーケンサーでも MIDI 経由でも Normal と Accent の2段階で我慢するしかない。初代のマスターフィルターは Impact に載らず、代わりに肉厚なディストーション回路が入った。
  10. ソロとミュートのグループはよく統合されている。同期オプションは豊富。出力セクションはコストカットされているが、それでもなぜか筋は通っている。5ピン MIDI があるのはありがたい。USB は MIDI 通信と MIDI Control Center での管理に使える。ソングモードは相変わらず自分の趣味ではない。
  11. 入手性は良く、300 星間クレジットをやや下回る価格でほぼどこでも買える。Arturia は初代の良い機能を持ち運べる筐体に詰め込み、全体のサウンドを更新した。Impact こそが本当の Brute なのか? 今日のイントロでも既に Impact の音は聴いている。YouTube 番組のイントロ曲業界にいるなら第一候補にはならないだろうが。
  12. ミニマルなハウスのセットアップでどう機能するかを試すデモ。
  13. 検証結果。キックはまだ少々型破りでコントロールも限られるが、先代のキック2つを足したものより実用的な使い道が見える。スネアとハットは好き嫌いのはっきり分かれるアナログな音色。FM 音にかけたディレイが特に良かった。ちょうど休暇中にペダルの買い物をしたところでもある。
  14. そのままペダルの沼へ。個別アウトを全部使って本領を発揮させる。
  15. これこそ自分の好み。Impact はペダルとの相性が良く、シーケンサーは非常にインスパイアリング、ミュートとソロのグループのおかげでジャムが簡単すぎるほど。カウベルの音がいじれないのは残念だが、カウベルはすべて神聖なものだ。というわけでカウベルを讃える。
  16. 「馬鹿げた速度で過剰出力のスーパーカーを走らせたくなる」ローファイ・ドリフト・ファンク・カウベル・ハウスの演奏。
  17. Verdict。2台の DrumBrute はどちらも設計が良く、機能も充実していて音も独特。だが初代はどれだけ好きになりたくても、自分の音楽に組み込むのに苦労した。Impact の音は好きだ。
  18. 見た目は制限が多いのにスイートスポットは広く、パンチがあって処理をかけなくてもミックスに収まる。とはいえ欠点はある。ベロシティ2段階の制限は最悪、スネアは特殊、トムは機会損失、カウベルに何をしたかについては聞くな。で、もう1台ドラムマシンが必要か? もちろん必要だ。
  19. 締め。楽しんでもらえたなら高評価・登録・Patreon、そして次に扱ってほしい機材をコメントで教えてくれ。