この回の結論
オールドスクールな Electribe はとにかく楽しい。そして Shaman のファームは ER-1 を完全に別次元へ連れて行く。アップデートとサンプル読み込みの手順は最初こそ威圧的だが、すぐ慣れた。しかも以後のアップデートは全部価格に込みで、Shaman は今も改良と新機能の追加を続けているらしい。肝の据わった ER-1 オーナーで小銭が余っているなら、迷わず勧める。
何を喋っているか
- 「Better Gear へようこそ。良い機材をさらに良くする番組だ」。今日の題目は、評価の高い Korg Electribe ER-1 を、ザラついたオールドスクールなサンプルプレイヤーに変える方法。
- 半田ごて・ROM 交換・試作 PCB が必要だった 545 mod 回と違い、ER-1 のアップグレードはもっと手が届く。先週たまたま Electribe Shaman というページを見つけた。この第一世代エレクトライブ用の非公式ファームは、MIDI 実装の最適化だけでなく、909 系のハイハット・クラップ・クラッシュの工場出荷音をユーザーが差し替えられる。
- 即決で購入。「これはスポンサー案件ではない、ファームの金は自分で払った。シャーマンが誰なのかも知らないし、どうでもいい」。愛で作られたファームだと一目で分かる、そういうものには喜んで金を出す。ただしインストールとサンプル読み込みは平坦な道ではない。Mac 用ソフトは存在せず、データ転送でつまずかないまともな MIDI インターフェースが要る。
- まず手持ちの ER-1 が対応個体か確認する。MIDI-OX のような sysex を扱えるアプリで指定の文字列を送り、マジックナンバー 15 が返るのを待つ。書き換えユーティリティは Windows のコマンドライン上で動く。「幸い私は完璧な MS-DOS スキルを培ってきた。……すまん、調子に乗った」。
- MIDI を使う他のアプリを全部閉じて指示に従う。「理由は分からないが、この手のメッセージが出ると毎回どうも落ち着かない気分になる」。本領を引き出すにはサンプルを転送する必要がある。ファイルは非圧縮 32kHz・16bit・モノ、合計 250K まで = 4秒弱。
- トリミングしたファイルを er flash アプリと同じフォルダにコピーして、失敗する。「少なくとも私の場合はそうなった」。シャーマンに聞いたところ、失敗時に生成された sysex ファイルを MIDI-OX 経由で送れと言われ、それで通った。
- 最初のサンプルセットは 808。「今まで一体どこにいたんだ、我がシャーマン」。工場出荷サンプルには慣れ親しんでいたが、808 の音は Electribe の VA エンジンと完璧に噛み合う。次はこのサンプルプレイヤーがアコースティック音でも使えるか試す。
- 低くピッチダウンしたティンパニがかなり効いている。「ただ、これはさすがに散らかりすぎだと認める。次はサンプルを 1つか2つに絞るべきだった」。
- 250K のサンプルメモリは制約だが、パッドやドラムループのような長い素材を積む手はある。80年代の連中は初期サンプラーを絞り尽くすため、音を高いピッチで取り込んだ。短くはなるが、実質サンプルレートが下がって音質を犠牲にする。Korg volca sample でも同じ小技が効く。
- デモ演奏を挟んで結論へ。オールドスクールな Electribe は本当に楽しく、Shaman のファームは ER-1 を丸ごと別の次元へ持っていく。
- アップデートとサンプル転送の一連の作業は最初こそ威圧的だが、すぐ慣れた。しかも今後のアップデートは全部価格込みで、シャーマンは改良と新機能追加を続けている様子。「肝の据わった ER-1 オーナーで小銭が余っているなら、試してみることを全力で勧める。失うものなんて何がある? 愛しのエレクトライブを改造してやれ」。
- 「楽しんでもらえたなら like と subscribe を。次にこの番組で見たい機材をコメントで教えてくれ」。